「知る」と「知らない」では人生のクォリティに大きな差がつく、
読んで効く情報をお届けします。
その前に、先回の復習を少ししてみましょう。
健康診断で
「糖尿病のケがありますね」と指摘される人、多いですよね。
そんなときは、大いに危機感を持って、
絶対糖尿病にならない決意のもと、努力を開始して欲しい！
というのが先回の要点でした。
覚えておいてほしいポイントは・・・
・「まだ予備軍」と安心せず「もう正常じゃない」と危機感を抱くべし。
・糖尿病は生活の中で徐々につくられる。予備軍から正規軍への
昇格を回避するには、とにかく生活習慣の是正が大事。
・最大の敵は「肥満」。
・規則正しい生活は、肥満を防ぎ、糖尿病を遠ざける
基本は、食生活を見直し、運動する習慣をつけることです。
１、食生活見直しのポイントは次の通り。
食事のエネルギーバランスをマイナスにすること。
肥満は糖尿病第一の危険因子。
予備軍になりたくなければ、
ダイエットは欠かせません。
世の中にはさまざまなダイエット法が出回っていますが、
基本は食事です。
ようは消費されるエネルギーよりも、
摂取するエネルギーがマイナスになるように
食べていれば必ず痩せます。
大切なのは、自分の適正な摂取エネルギー量を知り、
バランスのよい食事をとることです。
野菜やフルーツを沢山食べることは、
誰もが思いつくところですが、コントロールがむずかしいのは肉類です。
食事の中で最大の脂肪源は"肉"。
和牛の霜降り肉はまるでバターを食べているのと同じです。
赤身肉にもかなりの脂肪が隠れていますから、
肉の食べ過ぎにはくれぐれもご用心。
高カロリー食品といえば？甘いもの″もそうです。
砂糖を多く含んだ食品は、ダイエットの敵。
カロリーゼロの甘味料を上手に利用して、
カロリー摂取を抑えるようにしてください。
盲点になりやすいのは糖質を含んだ清涼飲料水です。
野菜ジュースも、
飲みやすくするために糖質が沢山入っているものもあります。
飲む際には、ラベルに記されたカロリー量を必ず
チェックしましょう。
２、血糖値を上げやすいものを避ける
血糖値を上げやすい食品の代表は炭水化物です。
ご飯はもちろんですが、
意外なところでは「そば」も血糖値を上げる食品ですので気をつけましょう。
塩分（ナトリウム）の取り過ぎにも注意
高血圧は糖尿病の危険因子のひとつ。
予備軍脱却には、高血圧予防も欠かせません。
食事は１日３回規則正しく食べるようにして、
食事の回数を減らしたり、
一度に極端にたくさん食べたりすると、
太りやすい体質になるといわれています。
血糖値が急激に上がる原因にもなりますから気をつけましょう。
３、運動のポイントは次の通り。
運動するなら食事の１～2時間後がベスト。
血糖値は食事の約１～２時間後が最も高くなるので、
そのタイミングで運動するのが効果的です。
おススメの運動はウォーキング。
早歩きで1日20分以上歩くといいとされています。
運動をすると、
筋肉がエネルギー源としてブドウ糖を消費するため、血糖値が下がります。
また運動を続けていると、
血液中のブドウ糖の量を調節する「インスリン」の効きがよくなるため、
２～３週間すると高血糖が改善されてきます。
糖尿予備軍－天と地の差
・予備軍から脱却できたMさんの場合
Mさんは、現在36歳。身長180cm、体重76kgの立派な体格で、
一時プロのスポーツ選手をめざしていたほどでしたが、
会社員になってからは多忙で、
めっきり運動量が減っていました。
Mさんは、父親が糖尿病だったため、自分もいつかなるのではと、
心配していたのです。
そんな折、会社の検診で「予備軍」と診断され、
大いに危機感を抱いたMさん。
脱却に向けて真剣な努力を開始しました。2年前のことです。
実行したのは、
・往復の通勤時に、20分ずつ歩く
・食べ過ぎをやめる
・炭水化物を減らす
加えて、血糖値測定器を購入して、
週に2～3度、週末の昼や夕食後に実施。
結果、半年後には効果が表れ、
Mさんは見事、正常値になり、
生活習慣が改善されたお陰で、
スマートになり、以前よりも健康な毎日を送っています。
「一念発起して努力してよかったです。
糖尿だった父親の苦労を身近で見ていましたから、
自分はそうなりたくないという一心でした。
これからも神経質にならない程度に、
糖尿にならないための努力を続けていくつもりです」
と、最後に決意を聞かせてくださいました。
・予備軍から正規軍に移行してしまったＴさんの場合
Ｔさんは、現在40歳、女性。
身長153cm、60kgのふっくら体型。
身体を動かすのは苦手で、
学校を卒業してから運動らしい運動をしたことなし。
仕事はストレスが多く、
イライラ解消は、生クリームたっぷりスイーツのドカ食いだったＴさんは、
4年前の健診で「予備軍」と指摘されました。
でも「まだ予備軍なんだ」と、
危機感をさして持たなかったSさん。
予備軍脱却のために始めたウォーキングも
カロリーコントロールも長続きしないまま挫折。
そして2年後には糖尿病に移行してしまいました・・・
現在は、通院しているのですが、
食事のコントロールはあいかわらず苦手。
特に、好物のスイーツは、
時々がまんしきれずに大量に食べてしまうため、病状は悪化。
ついに先日、心筋梗塞を患い、病院に運ばれてしまいました。
「予備軍と言われたときに、
しっかり生活習慣を見直すべきだったんですよね。もう遅いんでしょうか？」
病院の味気ない食事に辟易しながら、
今Ｔさんは後悔しています。
対照的になってしまった、ＭさんとＴさん。
数年前までは、
同じ「予備軍」と指摘されたお二人ですが、
その後の対応と努力の違いが、このような結果に。
かたや健康を維持し、かたや心筋梗塞を患ってしまった・・・
「予備軍」と指摘されたその後をどうするか、
それが大事だと言うことを、如実に物語る例ですよね。
今こそ！毎日の生活を見直すラストチャンスと考え、
前向きに改善に取り組んでいきましょう！！
糖尿病予備軍から脱却するための基本は、食事療法と運動です。
ポイントは
・消費カロリーよりも摂取カロリーを低く抑える
・血糖値を上げないためには炭水化物を減らす
・塩分控えめで高血圧予防
・野菜、果物は積極的に食べる
・運動は食後1時間から2時間のタイミングで
・早歩きウォーキングを1日20分以上
継続は力なり。頑張って予備軍から脱却してくださいね。
