戦術を知ることにより、
勉強に集中できないというというものは、
解消出来ます。
人間は自分が関心を寄せるのに対しては、
知らず知らずのうちに
集中できることが大半です。
これをカクテルパーティ効果といいます。
しゃれた名前ですが、
カクテルパーティのように、
ざわついている場所でも恋人が耳のそばでささやくと、
ほかの雑音が耳に入らなくなり、
相手の声だけを聴き取れるようになります。
ささやき声にもかかわらず、
です。
これを選択的注意と言います。
これは聴覚に加えて、
視覚や触覚、味覚、嗅覚でも同様。
人は特定の事柄(決めたポイント)に対して
意識を絞り、
集中力を発揮できる能力を、
誰もが持っている流れです。
しかし、それは自分が興味を感じることに
制限されます。
中学・高校受験、
大学入試試験をめざした学習は、
それ自体、面白いものではないでしょう。
人は、つまらない対象に対しては
集中力を持続できず、
どうも気が散ってしまうものです。
ですから勉強に集中するための、
もっとも効果的な方法は、
好きな教科を作り、
それを多くすることで解決します。
少しずつ苦手教科を得意教科に変えていくことです。
これだと好きなことに
夢中になることが重要ですので、
カクテルパーティ効果にて、
しぜんと周りの雑音や誘惑がカットが行われます。
とくにテクニックをつかわなくても
集中できるようになります。
また人は、自分が好きなことや
興味のあることに没頭していく「直前」には、
副交感神経が優位になり、
心身ともに安定しているものです。
このときは脳波がアルファ波となっています。
ですから逆に考えれば、
リラックスして気分を落ち着かせるため、
アルファ波が出てきて、
勉強に集中できる準備が整います。
たとえば勉強を開始する前に、
何回か大きく深呼吸や腹式呼吸をすると、
気分がゆったりとしてきます。
息を吐くときには
副交感神経が優位になるからです。
ちなみに試験のときに緊張していると、
呼吸が浅くなってきます。
「呼吸が浅い」ということは、
吸ってばかりで
吐く息が弱いことを意味しています。
ですから緊張しているときは、
つとめて長く、
強く吐くようにすれば、
副交感神経に切り替わってリラックスできます。
学習前にリラックスできれば、
その後の勉強に集中できるようになるわけですから、
リラックス法はなんでもいい次第です。
大好きなチョコレートを少しつまんでも問題ないですし、
リラックスできるクラシック音楽(モーツァルトなど)を伺ったり、
アロマの香りを嗅いだり、
ストレッチや有酸素運動など、
いろいろありますね。
ただしゲームや映画、
あるいは好きな漫画など、
へたすると長時間のめり込んでしまい、
勉強時間がなくなる危険があるものは
避けたほうが無難です。
気づいたら
漫画を全巻読んでいたというのでは、
リラックスできても意味がありません。
長くても15分程度で切り上げられるものを選ぶことが、
勉強方法のコツです。
ちなみに、
「気づいたら没頭していたという精神状態」は、
まさに没我であり、集中力のモデルです。
その集中力を、
そのまま勉強に始動できればいいわけです。
こういったように、
集中できる能力は誰でも、
もともと実装していることが理解できます。