脳科学にのっとった的を射た復習の方法を知ることは、
少しの知識でも
覚えられる”暗記パン”をゲットしたのと
一緒です。
どんな分厚い受験参考書や専門書であっても、
怖いという気持ちなしです。
ですが「学問に王道なし」といわれるように、
すぐに覚えられるほど甘くはありません。
なぜ勉強の復習をするのかというと、
人間は忘れっぽい動物だからです。
これは、いっけんすると
欠点のように見えますが、
けっしてそのようなことはないといえます。
むしろ、人が毎日を日々過ごしていくための計画であり、
メリットともいえます。
万が一毎日体験する、
全部の出来事を寸分の狂いもなく記憶していたら、
140億個もあるといわれる大脳皮質でも
数分でパンクしてしまうのです。
また嫌なことを、
そのまま引きずっていたら
精神的にやめた方が良いです。
そのため睡眠を挟んで、
さまざまな記憶は取捨選択され、
薄れていくようにできているわけです。
「本当に大事なもの」と
脳が判断した記憶だけが残っていきます。
勉強も例外ではないです。
脳の特性として、
興味のあるもの、
印象が強いものは海馬に強烈に訴えかけ、
側頭葉の長期記憶の保管庫へと、
スムーズに保持されます。
受験対策や資格試験の勉強方法でも、
できるだけ楽しく、
興味をもつことが名前を挙げられることは、
そのためです。
楽しく興味をもてる対象にたいしては、
それほど復習の回数を増やさなくても、
長期記憶となるのです。
(「LTP=長期増強」が起こりやすくなるため)
ただ、高校受験や大学センター試験の勉強は、
どこも面白いところがないことが多いかもしれません。
勉強のやる気はあれども、
学習内容そのものには、
それほど興味が出ないことが現実ではないでしょうか。
そのように興味を持てない対象にたいしては、
どうしても復習を何度も繰り返すほうが良いでしょう。
それでこそ、記憶の管制塔である海馬は、
ようやく重い腰を上げ、
長期記憶として脳内に装着してもらえます。