ノートをとらない勉強の仕方というと、
「なんて無謀な・・・」と
思うかたがいるかもしれません。
しかし、この方法は、
記憶力を高める効果を期待できます。
何でも便利になりすぎると、
それに甘えてしまい、
寄りかかってしまいます。
そうなると本来備えていた能力が退化するものです。
どこへ行くのでも車を使い、
あまり歩かなくなれば、
足の筋肉や骨が退化します。
それと同じように、
「覚える必要性」がなくなれば、
記憶力も低下して当然なのです。
最近では
スマホや携帯が普及したこともあって、
何でも写真やビデオに撮ろうという風潮があります。
そうなると、
「その場で楽しむ」ということが
出来にくくなるような気がします。
動画に撮らないと決めれば、
自分の脳裏に刻印しなければなりません。
それが強烈な思い出になるわけです。
ただ、今まで中学や高校の授業、
大学や予備校の講義で、
先生や講師の板書をすべて写していた人は、
いきなりノートをとらない戦略は無謀かもしれません。
そこで最初は、
要点だけを書くにとどめてみる。
もう少し慣れてくれば、
キーワードだけを書く。
こうすれば、
あなたの脳は高速で回転を始め、
記憶力が高まります。
要は「記憶力を発揮する必要性」を意識的に作り出せば、
脳のほうも、
それに対応して能力を伸ばしてくれるわけですね。
脳も筋肉も使えば発達し、
使わなければ退化する。
どちらも同じです。
この勉強方法は、
何も学校の授業だけにかぎりません。
仕事で暗記する必要があるときなど、
メモをとらないで
頭に焼き付けるクセをつける。
それだけで記憶力は違ってきます。
海馬がシータ波を出すようになるので、
たった1回見たり聞いたりしただけでも、
強烈に長期記憶として刻印するようになるのです。
何でもスマホの写真に撮ったり、
メモしていた人は、
これからは自分の頭で覚えるクセをつけると、
記憶力のアップが期待できます。
ノートをとらない・・・
たったこれだけで暗記力は倍増するわけですね。
「覚えたはしから、
辞書を破って捨てていく」という暗記術がありますが、
これも同じ原理です。
一度しか見れないという「緊張感」が、
強烈に扁桃体を刺激。
すると、そばにある海馬が影響を受け、
シータ波を発生させ、
LTP(長期増強)を起こしやすくなるのです。
一期一会ですね。
実際には、辞書は大切なものですし、
破ることはやりすぎだと思いますが、
考え方としては納得できるやり方です。
ノートをとらない方法は有効ですが、
人それぞれですので、
もし自分に合っていると感じたら、
「徐々に」取り入れていってみてください。