立ったまま勉強するというと、
「え~、そんなの疲れるよ」と
言うかたがいるかもしれません。
受験勉強というと
長時間行うのがふつうですから、
当然の声かもしれませんね。
もちろん、何時間も
ずっと立っているわけではありません。
座ったり立ったりを交互に繰り返せば、
疲れはそんなにないはずです。
立ったままの勉強、
名付けて「スタンディング勉強法」には、
いろいろなメリットがあります。
全身の血行がよくなる
その結果、脳の血流もよくなる
その場を歩くと、記憶力が倍増する
目が冴える
立ったまま勉強すると、
足腰を中心とした筋肉がしぜんと使われます。
座ったままだと、こうはいきません。
座った状態だと足の筋肉が弛緩しているので、
これが長時間におよぶと、
下半身からの静脈血の心臓への還流が鈍ってきます。
すると全身の血流が悪くなってきて、
脳の働きも低下しかねません。
そこで勉強が疲れてきたなと思ったら、
机の前にでも、
すっくと立ち上がってみるのです。
たったこれだけで、
とくに運動をしなくても、
全身の血流が改善されます。
運動することは
脳のためにいいとはわかっていても、
なかなか実行できなかったり、
やる暇が取れなかったりします。
そういったときは
立ったまま勉強してみる。
立った状態でテキストや受験参考書を手に取り、
黙読する。
あるいは音読する。
これだけで運動と学習を、
いっぺんに実践できてしまいます。
エクササイズの強度を上げたい場合は、
片足立ちをしたっていいんです。
そうすると静止しているようでいて、
かなりの運動量になります。
片足立ちになりながら、
英語の教科書を音読したり、
歴史の年号を覚えたり・・・。
ただ立ちながらだと、
立って使う机でもないかぎり、
過去問などの問題集を解いたリするのには
不向きかもしれません。
あくまで黙読や音読に限定されます。
具体的には、まずは椅子に座って
勉強を開始します。
すると、しばらくすると
筋肉が凝り固まってくるため、
全身と脳の血行がとどこおってきます。
そこで頃合いを見計らって、
スッと立ち上がるのです。
もちろん勉強は継続です。
こうすれば、勉強を中断することなく、
体のメンテナンスができます。
そうすると脳への血流量が増えてきて、
記憶力、思考力、判断力、読解力などが
復活してきます。
さらに勉強部屋のなかを、
ゆっくり歩きながらテキストを読めば、
海馬にある場所細胞が活性化。
するとシータ波という脳波が優位になって、
記憶力が倍増するというメリットが得られます。
ただし、歩きながらだと振動があるので、
本を読みづらいという人がいるかもしれません。
そこで静止して立ったままのときは、
テキストなどを黙読したり音読する。
そして、ゆっくり歩きながらのときは
英単語や、日本史・世界史の年号や人名を暗記する。
このように使い分けるといいと思います。
これは外出時でも同様です。
電車に乗るときも、
できるだけ座席に座らずに立ったままのほうが、
脳の血流がよくなり勉強効率がアップします。
ただ通勤や通学の電車のなかだと、
立ったままとはいえ、
けっこう振動があったりします。
その結果、目が疲れるという人は、
英単語などの暗記に切り替えたり、
音声教材を聴くのでもよいでしょう。
自分であらかじめ吹き込んでおいた音声を、
携帯やスマホでヒアリングするのも効果的な勉強方法です。
立ったまま勉強することには、
眠気を追い払う効果もあります。
とくに昼の2時や3時といった、
眠くなる時間帯。
あるいは夜の勉強のとき。
こういった時間帯は、
机の前に座って学習すると、
睡魔がおそってきたり、
集中力がとぎれがちになります。
そこで、すっくと立ち上がってみる。
それだけで足の筋肉が使われ、
心臓へと勢いよく血液がもどっていきます。
当然、脳の血行もよくなります。
そうなれば眠気が吹き飛ぶ、
というわけです。
よっぽど眠気がある場合は、
思い切って睡眠をとったほうがいいことは言うまでもありません。
ただ、どうしても受験勉強や、
中間・期末テストの追い込みの学習をしなければならないようなときは、
立ったままとか、あるいはその場で足踏みしながらとか、
部屋を歩きながら勉強すれば、
眠気を簡単に追い払うことができます。
勉強時間中、
ずっと立ったままだと疲れてくるので、
座ったり立ったりを交互に繰り返すと、
メリハリができて、
しかもストレスの解消にもなるのでオススメです。