NMB48のキャプテン、山本彩(25)が30日、東京・中野サンプラザで行われた全国ツアーの初日公演で、グループから卒業することを電撃発表した。結成当初から絶対的エースとして活躍してきたが、ここ数年は卒業時期で悩んでいたと明かし、「このタイミングで離れることが、NMB48が成長するための起爆剤になる」と涙。今後は「生涯現役で、歌い続けられる人間でいたい」とソロ歌手として羽ばたくことを誓った。
2年ぶりに開幕した全国ツアー。大歓声の会場に突如悲鳴がこだました。
「私、山本彩はNMB48を卒業します」
アンコールで苦楽を共にした全メンバーと自身のセンター曲「365日の紙飛行機」を披露した後、自ら切り出した。
突然の出来事に「ウソだー!!」と嘆く声が響くと、山本は「そんなウソはつきません」と優しく返答。近年を振り返り、「何度も卒業という2文字と向き合ってきた。考えては取り消しての繰り返しでした…」と葛藤を涙ながらに吐露した。
アイドル不毛の地と呼ばれた大阪に、2010年10月に結成されたNMBに1期生として加入した。さや姉の愛称で親しまれ、歌唱力だけでなくダンスもうまく、グループきってのナイスボディーの持ち主。しゃくれたあごをネタにお笑いもこなすなど不動の人気を誇り、NMBの“顔”として牽引してきた。
ここ数年、NMBでは山本があえて出演しない公演を開催。絶対的エースに頼らずに実力をつけることが目的で、昨年と今年の選抜総選挙も辞退したさや姉は「私がいない環境で一人一人が輝いている姿を見ていると、このタイミングで離れることが、NMB48が成長するためのいい起爆剤になるんじゃないかと…」と理由を説明した。卒業時期は後日発表される。
今後はかねてから公言してきたシンガー・ソングライターの夢を追う。16年にソロデビューした山本は、アルバムではGLAYのTAKURO(47)らから楽曲提供されたほか、自身も作詞作曲。ソロアーティストとして成長してきた。
「アイドルは卒業しますが、私の夢はまだまだ終わりだとは思っていません。生涯現役が今の目標で、もっともっと音楽を勉強して、一生涯、皆さんの前で歌い続けられるような人間でいたい」
2200人の“さやかコール”に瞳を潤ませたさや姉は「25歳も人生これから!」と宣言した。