これを聞くと、どんなイメージを想像するでしょうか。
笑顔で流暢に英語を話すおっさん
海外のホテルでクレームを垂れるおっさん
海外のバーでバーテンに絡むおっさん
海外でお店のおねえさんに絡むおっさん
あなたはひょっとしたら税関や海外旅行で聞くことはできないけど、
欲しいものを買ったり頼んだり、
必要なことだけは言えると思っているかもしれません。
仕事で海外の人と英語で話すときにも、
なんとか会話になっていると思っているかもしれません。
まだ全然話せないから関係ないと思っていても、
今からとても大事な話をするので、
頭の片隅にでも覚えておいてください。
どんなに英語を勉強して、
TOEICのスコアが940点になっても、
あなたが日本人として生まれて、
日本で生活している限りあなたと英語の間には「壁」があります。
発音の壁です。
あまり聞きたくない話だと思うのですが、
TOEICがどれだけハイスコアになっても、
発音はきれいになりません。
たぶんあなたが頭の中に描いている姿とは違うと思います。
信じられなければ、
TOEICを800点とか850点とか取っている人に、
英語で会話をしてもらってみてください。
かなり失望すると思います。
中学校の英語の授業を思い出してほしいのですが、先生の
英語の後に「リピート・アフター・ミー」をしませんでしたか?
中学教諭のカタカナ英語に続いて、カタカナ発音で、
「ハイ・マイク、ハイ・ケン」とイヤイヤ声を出していたと思います。
私たちは日本人として生まれて、日本語を毎日話しているかぎり、
勉強すれば勉強するほどカタカナ英語、つまりオッサン英語を
塗り固めています。
英語を読めば読むほど、
勉強すれば勉強するほどオッサン英語は、
あなたの体に染みこんでいきます。
オッサン英語でも何でもとにかくTOEICさえ取れれば関係ない!
と思うならそれでも良いと思います。
ただ、TOEICの点数が上がったり英語が解るようになればなるほど、
必ずといっていいほど欲が出てきます。
英語をきれいに話したい、うまく話したい、流暢に話したい・・・
がんばって奮発していいスーツを買えば次はいい時計が、
欲しくなります。
彼氏や旦那さんになんとか手料理を食べさせてあげたいと 頑張れば、
いい食器や料理器具、さらに高度な料理を覚えたくなるのと同じです。
どこでも通じるキレイな英語を話せれば、カッコいいです。
そして、どこの国に行っても通じます。
私の父親は15年ほど前にアメリカに旅行に行き、マクドナルドで、
ハンバーガーさえ注文できませんでした。
どうしてもハンバーガーが食べたかったらしいのですが、
カウンターのおねえさんに、
「ハンバーガー!ハンバーガー!」と100回くらい言っても
通じませんでした。
何度言っても通じないので、
泣く泣くチーズバーガーを頼んだそうです。
情けないなーと大笑いしていたのですが、
私も英語を覚えたての頃に、
マクドナルドで「バニラシェイク」を注文したら、
「バナナシェイク」が笑顔で出てきました。
英語には日本語で話すときには、
使わない音の出し方や呼吸があります。
日本人の英語は一生日本語訛り。
キレイな発音を覚えるには3歳くらいから、
英語を覚えないと一生無理とよく言われていますが、
キレイな英語を話す方法はあります。
地方の人が東京で住むようになると、
標準語の発音をするようになります。
逆に東京の人が地方に住むようになると、
その土地の発音で話すようになります。
勝手に伝染するように思えるのですが、
その背景の仕組みはrepetition、
聞く繰り返しと話す繰り返しがあります。
つまり繰り返し聞いたり話したり読んだりすることで、
あなたの発音イメージが固まっていきます。
それは英語も同じ事で、
あなたが必死にTOEICのスコアアップのために、
英語を書いたり読んだりすればするほど、
オッサン英語のイメージを脳に繰り返し刻み込むことになります。
若い人と違い、
歳を取ったおじいさんやおばあさんは地方から東京
東京から地方に行っても発音やイントネーションは変わりません。
年齢の分だけ繰り返し聞いたり話したりしているので、
発音を変える事ができないのと同じです。
同じように、
あなたがもしカタカナ英語を頭の中で繰り返し読んだり、
書いたりしているのなら、
TOEICの勉強をすればするほど、
オッサン英語をマスターしていっているということです。
ネイティブと同じ完璧な発音を身につけるのは大変ですが、
世界中どこでも意味が通じて、
英語を話しているあなたの姿を、
カッコいいと思えるくらいの発音は覚えたいと思うなら、
TOEICを勉強しながらできるだけ早く、
英語の発音を覚えてください。
英語の発音は生まれもってのものでもなく、
3歳までに英語を覚える必要もありません。
いくつかのポイントを覚えるだけで、
あなたはどこでも通じる英語と聞かれても、
恥ずかしくない発音をマスターすることができます。