英語の修飾語には
「形容詞、副詞、助動詞、前置詞」などの種類があります。
これらの修飾語を使わなくても
「動詞」と「名詞」のみで文は作れます。
I have a pen.(私はペンを持っています)
ですが、相手により詳しい状況や物事を伝えるためには、
どうしても修飾語が必要になります。
I have a red pen which I bought at the shop yesterday.
(私は昨日あのお店で買った赤いペンを持っています)
今回は、そんな修飾語の中から、前から修飾する「形容詞」についてお伝えします。
形容詞の意味と使い方!!
形容詞は名詞を修飾する品詞で、
基本的に修飾される名詞の前後に置かれます。
例えば、典型的な形容詞には、
big、small、red、blue、white、beautiful、new、old…
。。。などの、大きさ、形、見た目、色、材質などを表すものがあり、
それらは名詞の前後に置くことで、効力を発揮します↓
The cat is black.(その猫は黒い)
The black cat walks on the street.(黒猫が道を歩いてる)
こんな風に形容詞は名詞の前後に置くことで名詞を修飾するのですが、
形容詞には、典型的な形容詞以外の要素もなることができます。
①Tokyo tower(東京タワー)
②customer service(顧客サービス)
③English-speaking countries(英語を話す国々)
④written English(書き言葉の英語)
例えば①や②では「Tokyo」などの名詞を名詞の前に置いていますが、
元は名詞でも名詞の前に置く事で、形容詞としての機能を発揮します。
また、この「名詞を名詞の前後に置くと形容詞の働きになる」というルールは、
一般的な名詞だけでなく「太郎」のような固有名詞も例外ではありません。
Taro bakery(太郎パン屋)
更に「名詞を名詞の前後に置くと、形容詞としての働きになるルール」は、
③や④の「-ing形」や「分詞形」でも例外なく効力を発揮します!!
English-speaking countries(英語を話す国々)
written English(書き言葉の英語)
つまり、どういうことかと言うと。。。
形容詞として使いたければ「名詞の前後に置けば何でもOK」なんです!!
なんかそう考えると、形容詞ってめちゃくちゃ簡単じゃないですか?
赤でも、青でも、英語を話すでも、太郎でも、なんでも
ただ単純に名詞の前後に置くだけで、形容詞としての効果を発揮するんですから、
形容詞なんて、全然複雑に考える必要がない簡単なものなんですね^^
前から修飾は限定!!
前回の記事でもお伝えしましたが、形容詞(修飾語句)にはルールがあります。
1.前に置かれると「限定」の意識になる
2.後ろに置かれると「説明」の意識になる
Look at the black cat.(あの黒猫を見て)
The cat is black.(その猫は黒い)
つまり、形容詞などの修飾語句を「前に置くか?後ろに置くか?」は、
英語においては、かなり重要な意味を持ってきます。
なぜなら、英語は要素の配置によって文の意味が決まる言語だからです!!
例えば、先ほどの例を使ってお話しすると、
前に置かれるときは「”どういうものなのか?”を限定」する意味を持ちます。
Look at the black cat.(あの黒猫を見て)
その猫は「ただの猫ではなくて”黒い”猫」です!!
一方、後ろに置かれるときは「”黒いんですよ”と説明」する意味を持ちます。
The cat is black.(その猫は黒い)
この「前から限定、後ろから説明の意識の差」はとてつもなく大事で、
逆を言えば、この意識の差を無意識に掴む事ができれば、
英文を組み立てる事が、驚くほど簡単にできるようになると思います^^
前から限定するときの形容詞の順番!!
さて、そんな形容詞ですが、
文の中で1つだけ使われるとは限りません!!
The beautiful big old black wooden castle.
(その美しくて大きな古い黒の木製のお城)
。。。みたいな感じで、文の中に多くの形容詞が詰め込まれることもあります。
しかし、その際には文中に使う形容詞の語順に注意が必要です!!
限定詞 ⇒ 感想 ⇒ 大きさ ⇒ 新旧 ⇒ 色 ⇒ 材質
なぜ、このような語順になるのかと言うと、
それは、修飾される名詞本来の性質との距離感が関わっているからです。
例えば、先ほどの文
The beautiful big old black wooden castle.
(その美しくて大きな古い黒の木製のお城)
この文では、お城にとって「石造り」なのか「木製」なのかは本質的な性質です。
ですが「美しい」や「大きい」は、話し手の印象や感想に基づく単なる評価で、
お城自体の性質には全く左右しない、単なる主観的な評価に過ぎません!!
だから、同じ形容詞でも同時に使う時は「順番がある」というわけなんです。
限定詞 ⇒ 感想 ⇒ 大きさ ⇒ 新旧 ⇒ 色 ⇒ 材質
。。。とは言え、こんなのは大して意味を持つものでもないので、
わざわざ時間をかけて
「材質は近く感想は遠く」なんて覚えなくても大丈夫ですよ。
なぜなら、英会話はテストと違い
「正解が無く自由」だからです!!
そして、語順なんかは、
実際に使う練習すれば自然と身に付いてくるので、
知識を得たら納得して終わりにするのではなく、
使う練習をしていって下さい♪-