雑談は本当に楽しいものですが、雑談のすべてが楽しいわけではありません。多くの人が雑談中に恐れている瞬間があります。それは”沈黙”です。
話のネタが途切れてしまった。しらけた空気をどうにか盛り上げようと新しい会話のきっかけを頭の中で探す。しかし、あせって何も出てこない…。その気持ち、非常によくわかります。私も沈黙嫌いで、その場を逃げ出したい思い駆られたことが何度もあります。
そんな気まずい沈黙を脱出するための、会話術を提案します。
こんな風に雑談中に沈黙が訪れたとします
相手 「こないだバーゲンに行ったんだけど、かわいい服ってもう売り切れちゃっててなかなか欲しいものが無かったよぉ」
あなた「そうかぁ、売り切れちゃってたんだ」(オウム返し)
相手 「そうなんだよ。がっかりだよ」
あなた「残念だったね」
相手 「うん…」(沈黙スタート)
あなた「………」
相手 「………」
気持ちを込めたオウム返しや、相手が再び話し出すまでの「待ち」をしてみても、相手から新しい話がネタは出てきません。この沈黙、気持ちが焦ると実際の時間より非常に長く感じます。耐え難いものです。
この雑談例だと、次のような話し方で新しい会話の流れに持っていくこともできるでしょう。
会話をつなぐ雑談例1
「もうバーゲンの季節なんですね、私も今度の日曜日行ってみようかな」
こんな感じに質問するのも良いでしょう。
会話をつなぐ雑談例2
「どこのお店にいってきたの?」
こんな質問をして新しい会話の流れを作るのもいいですが、もう少し粘ってみれば相手から話のネタの続きを引き出せるかもしれません。
■違ったポイントをオウム返しする
先ほどの雑談例の続きです。オウム返しの場所を先ほどとは違う場所に変えてみます。そうすることで話のネタを変えることなく会話を続けることができる場合があります。
先ほどの雑談例。沈黙の続き
あなた「………」
相手 「………」
あなた「いい服ってすぐ売り切れちゃうよね」(先ほどと違ったポイントをオウム返し)
相手 「なかなか気に入ったのが無くてねー」
あなた「気に入るもんってなかなかないもんだよね」(さらに違ったところをオウム返し)
すると、新しいエピソードが出てきて会話が続く
相手 「それで、普段行かないお店にもふらっと入ってみたんだ。そしたら、なかなかいいデザインのベルトが残ってて思わず衝動買いしちゃった」
オウム返しは、会話の空気を壊しません。話のネタのいろいろなポイントをオウム返しすると、話のネタを変えることなく間を持たせることができます。そして、同じ話のネタの新しいエピソードを引き出すことができます。急いで質問をする必要もありません。ゆっくり落ち着いてオウム返しをするだけで、相手もリラックスして会話の展開を探すことができます。
無理に質問しなくてもいい。相手の話したい事が見つかるようにオウム返しでヒントを与えよう。